イーグル工業について
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材料技術
イーグル工業の製品に使用される材料の中でも特に重要なのが、メカニカルシールの性能を決定づけると言っても過言ではないシール材料(しゅう動材料)です。
シール材料は、使用環境(圧力・周速(回転数)・温度など)、およびシール対象流体などにより選択されますが、イーグル工業のメカニカルシールは、世界中の多くの場面、用途で使用されており、それぞれのニーズに的確に応えるため、さまざまな材料を取りそろえています。
私たちは、これら多くのシール材料を、これまでの経験、知見を基に選択、ときには開発し使いこなしています。
無機系材料
カーボン、セラミックス等の無機系材料は、メカニカルシールのシール材料(しゅう動材料)として最も多く採用されています。
カーボン
自己潤滑性、耐摩耗性、耐熱性、および耐食性に優れる材料です。
最適な配合設計、または熱処理温度や製法の選択により、様々な特性を付与できます。私たちは、これまで培ってきたノウハウを基に、用途に応じたカーボン材料を開発・適用することができます。
種類 | 樹脂結合質 | 炭素黒鉛質 | 樹脂含浸 | 金属含浸 |
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特徴 | 低温熱処理で樹脂質を残したグレード | 高温熱処理で樹脂分を炭化させたグレード | 自己潤滑性を持つ樹脂を含浸 | しゅう動特性に優れた金属を含浸 |
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主な用途 |
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炭化ケイ素(SiC)
機械的強度、耐熱性、および耐食性が高く、シール材料として広く採用されています。
気孔の付与、またはカーボンの添加などによりしゅう動特性を高めることができ、製品仕様に応じて最適グレードを選択し、その要求に応えています。
また、より高負荷化(高圧化・高速化)するメカニカルシールへの要求仕様へ対応するため、SiCの特性を活かしたまま潤滑性をさらに高めた複合組成SiC材料の適用も拡大しています。
SiC比率 |
低い
高い
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特徴 |
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組織 |
金属材料
アブレシブ摩耗環境で使われるしゅう動材の一つとして特殊鋳鉄があります。特殊鋳鉄にはその材料特性を向上させるために様々な合金元素が添加されており、要求機能に応じて、その種類・量を調整します。材料開発時には、平衡状態図計算等のシミュレーションにより、おおよその成分を決定したうえで、試作・評価することで、最適配合を効率よく見出すことができます。
磁性流体
簡単に言えば、磁石に吸い寄せられる液体、すなわち磁化される液体です。
磁性流体は、次の3つの要素で成り立っています。
- 磁性微粒子
- 界面活性剤
- ベースオイル
これら個々の要素を適切に選択し、かつ分散性・安定性を確保することで磁性流体シールへの適用が可能となります。
イーグル工業の強み
製造ノウハウ
- 磁性微粒子サイズ/界面活性剤構造・磁性微粒子への吸着方法
- ベースオイルの純度・界面活性剤との親和性/分散処理技術
独自開発
- 磁性微粒子調整、界面活性剤合成、フッ素オイル調整などは全てグループ内で実施
- 主原料の調達は、全てNOKグループ内で完結(親和性良好・調達安定性良好)
トップクラスの性能
- 高温耐久性、耐腐食性、耐プラズマ性、極低アウトガス性、超低蒸気圧など、性能はトップクラスです。